自分も社外重役として経営に参加
それから1か月後、さらに2か月後。
記者はジャックの行動を追っているうちに、「新技術」の中身がわかってきました。
かいつまんでいえば、パソコンの電力消費量、重量、サイズを大幅に縮小できる「ある特殊部品」。
1個あたりの値段は20ドルから200ドルまで幅がありますが、量産化されれば、パソコン業界に革命をもたらすことは確実だといいます。
ジャックは、ヒルトンでの昼食会のあと、何日かずつ間をおいて他に何人かの社長候補に接触しました。
しかし、最終的には、某副社長が新会社の社長に就任することで一件落着。
そして、会長には密会していた彼が就任。
本業の手が外せないジャックは、社外重役として経営に参画することになりました。
実際、ジャックの日程は、ひとつの会社人事にばかりかまっていられないほど、多忙を極めています。
午前中、マイアミ(フロリダ州)、午後1時すぎにはアトランタ(ジョージア州)空港のレストランで会食、夜はシカゴ(イリノイ)で面談、といったウルトラCスケジュールもよくあるそうです。
彼は同時にいくつもの"獲物"を追うのです。
「年平均20社くらいからハンティングの注文が来る。
今ほかのをやってますから、といってむげに断るわけにもいかないしね。
それに、この仕事は、信用と実績の積み重ねがモノを言うんだから」